Duplex Super 120で
Revere Stereo 33用クローズアップレンズを使う

3Dstereo.com eMarketというオンライン・ショップで、Revere Stereo 33用のクローズアップレンズが売られていました。Revere専用というわけではなく、ものはKodak製のシリーズW用Portra Lensです。ディオプタ+1から+3までの、3種類のレンズがありました。
 
 
自作のフィルターフォルダー(左)と収納ケース(右)*
CloseUp Lens
CloseUp Lens
 *  右側の収納ケースは、CF、メモリースティックなどを収納するもの。

当初、Revereにつけて使ってみたのですが、40センチから90センチ位の範囲では、リアリストフォーマットのマウントではだめで、ハーフサイズ用のものを使ってかろうじてマウント可能という状態でした。それでも立体感が過度に強調されすぎます。25センチから35センチの範囲では、ハーフサイズでもうまくいきません。ステレオベース70mmのカメラでの1回撮りは、最も倍率の低い+1のレンズでも実用になるかどうか、ぎりぎりのところという感じです。

さて、どうしたものかと思っていた時、古書の検索サイトで、

Peter Gowland
The Art and Technique of Stereo Photography
Crown Publishers,1954

という本を見つけました。

早速、入手したところ、「クローズアップ」という章があり、Wollensak Stereo 10にクローズアップ・レンズをつけた場合の対象距離、撮影可能範囲、フォーカス、被写界深度、基線長の関係を示す表が載っていました。
 
 
Kodak Portra Lensをもちいたクローズアップ撮影(メートル法に換算)
Potra Lens
対象距離(cm)
フォーカス(m)
被写界深度(cm)*
撮影面積(cm)
+1
99
無限
33
61
+1
89
7.6
30
53
+1
83
4.6
28
51
+1
76
3.0
25
48
+1
71
2.4
23
46
+1
61
1.5
20
30
+1
52
1.1
18
28
+1
43
0.8
13
25
+2
50
無限
15
32
+2
42
2.4
13
27
+2
34
1.1
10
22
+3
33
無限
10
18
+3
29
2.4
10
15
+3
23
0.9
8
13
*    f/22の場合

この表を見ていると、ステレオベースが30mmのDuplex Super 120に+2のレンズをつけた場合、良好な撮影結果がえられそうなことがわかりました。かつてはDuplex Super 120専用のクローズアップキットが販売されていたそうですが、ついぞ見かけたことがありません。

ということで、次の問題は、シリーズWのフィルターをDuplex Super 120にどうやって装着するか、ということです。

今の所、スポンジを輪切りにしてスペーサーとして使い、何とか固定しています。これで大丈夫か? 我ながら心配なのですが、落とさないよう気をつけながら使っています。
 
スポンジを介してクローズアップ・レンズを装着したDuplex Super 120
CloseUp Lens
CloseUp Lens

+2のレンズを使った場合、40〜50cmの距離のものが綺麗に接写できます。今はこの範囲での撮影に適した花を探しては、せっせと撮っています。撮影の結果は、こちらをご覧ください。